ウクライナに対するロシアの軍事侵攻を断固非難する
2022年3月4日
私たちは,ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻に対して,最大限の強さで非難し,ロシア政府に対して即時の,無条件の攻撃中止と侵入地点からの撤退を求めます。
現代は、ことばで何かを伝えようとしても,悪意のもとでしか解釈されないような時代になってしまいました。それでも,「ことば」にかかわることがらを研究する側として,明確に主張します。「ペンは剣より強い」のだ、と。
ことばの共通性や違いは,さまざまな紛争に利用されてきました。そのことに対する痛烈な反省からも,国際社会は言語や文化に関わる問題を暴力で解決しない仕組みを生み出してきました。今回のロシアによるウクライナ軍事侵攻はそのような流れをふみにじるものです。
今回の軍事侵攻で亡くなられた方に深い追悼の意を,そして,軍事侵攻に批判・非難の声をあげる全ての人との連帯を表明します。またロシアの人々に対する誹謗・中傷にも断固として反対します。
すべての問題は対話・平和的手段によって解決されるべきです。
多言語社会研究会・多言語化現象研究会・ことばと社会編集委員会 各有志
次回研究会のお知らせ
第84回多言語化現象研究会開催のおしらせ
多言語化現象研究会のみなさま
下記の要領で第84回研究会を開催いたします。ふるってご参加ください。 参加方法は末尾をご参照ください。
日時:2023年9月30日(土) 14:00~17:00
場所:場所:大阪大学豊中キャンパス人文学研究科A棟2階大会議室
最寄駅 阪急宝塚線「石橋阪大前駅」・大阪モノレール「柴原阪大前駅」
こちらのサイトの7番の建物です。 https://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/top
対面とオンライン(Zoom)併用:参加申込方法は末尾参照。
第1報告 14:00-15:20
報告者:安田敏朗(一橋大学大学院言語社会研究科)
題目:「ことばなおし」という企て――弁護士・森馥と1930年代の言語運動
要旨:森馥(もり・かおる、1881年~1944年)は、「日本語をよくする会」(1933年)の世話人としてその名を国語運動の歴史にとどめている(平井昌夫『国語国字問題の歴史』1948年)。ただ、そもそも森がどういう人物で、なにをきっかけに国語問題に興味をもち、『陸軍用語の建直し』(1933年)、『法律語の建直し』(1935年)といった冊子を刊行していったのか、という具体的なことがらについては言及されてこなかった。本報告では、1929年に日本ローマ字会会員となった森がローマ字の国字化の地ならしとして、むずかしい漢語の「ことばなおし」や判決文の口語化の主張を積極的におこなってきたことなどを、斎藤秀一主宰の『文字と言語』への寄稿や、国語愛護同盟の動きなどを視野に入れつつ、紹介したい。
第2報告 15:40-17:00
報告者:太田真実(大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程)
題目:「継承語」に対する意識の諸相――個人内の複数言語の位置づけに着目して
要旨:人々の国境を越える移動の増加に伴い、日常的に複数言語を使用する人々、子どもたちが増加している。このような背景から、バイリンガル教育、母語・継承語教育などの重要性がこれまで多く言及されてきた。しかし、その重要性は親や教員目線で語られることが多く、実際にそのような教育を受けて成長した子どもたち(大人)が自身の複数言語やその学習について、どのような意識を抱いてきたかについてはあまり触れられてこなかった。本研究は、様々な理由により来日した中国につながる人々を対象に、かれらが「継承語」に対してどのような意識を抱きながら成長したのか、その変容過程をその他の複数言語に対する位置づけとの比較をもとに明らかにすることを目的としている。本発表では、博士論文として執筆中の4名のライフストーリーのデータをもとに紹介する。
●申込み:
〇オンライン参加の場合:前日までに以下にアクセスし、事前登録をお願いします。登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZctd-GhqzwvG9UKWzZjm0Carpkgv_UqISMq
登録者には当日参加用リンク(本人のみ有効)が送付されます。これで事前登録が完了します。資料は当日配布します。
〇会場に直接お越しの場合:webmaster@tagengoka.sakura.ne.jp 宛に、名前・所属と、懇親会参加有無を明記のうえ、送信してください。懇親会会場の予約、資料準備などの必要があるので、お早めにお申込みください。
●参加無料(どなたでもご参加いただけます)
主催:多言語化現象研究会 http://www.tagengoka.sakura.ne.jp
多言語化現象研究会事務局:webmaster@tagengoka.sakura.ne.jp
研究会の趣旨 研究会の組織・運営、連絡先 関連研究会リンク
関連・新着図書
「今そこにある多言語なニッポン」(くろしお出版 2020年)
「事典 日本の多言語社会」(岩波書店 2005年)
「まちかど多言語表示調査報告書」 (2006年)
「ことばと社会 11号 特集:移民と言語①」(三元社 2008年)
「日本の言語景観」(三元社 2009年)
「ことばと社会 12号 特集:移民と言語②」(三元社 2010年)
「多言語社会日本ーその現状と課題」(三元社 2013年)
(「教師用手引き」三元社HPで公開しました)
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多言語化現象研究会事務局:webmaster☆tagengoka.sakura.ne.jp(☆を@でおきかえてください)
研究会ホームページ: http://tagengoka.sakura.ne.jp